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乳児湿疹

Baby Ecxema

〒665-0886 兵庫県宝塚市山手台西3丁目2-34
0797-88-8811

乳児湿疹とは

乳児湿疹

乳児湿疹とは、生後数週間から数ヶ月の赤ちゃんに見られる、顔や頭、体にできるさまざまな湿疹の総称です。医学的には「乳児期湿疹」とも呼ばれ、特定の病名を指すものではありません。
新生児期から乳児期にかけては、大人に比べて皮膚のバリア機能が未熟であるため、ちょっとした刺激にも反応しやすく、湿疹ができやすい時期です。

一口に乳児湿疹と言っても、その症状や原因は多岐にわたりますが、適切なケアを行うことでほとんどの場合改善します。

乳児湿疹の原因

乳児湿疹の原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合って発生することが多いです。主な原因は以下の通りです。

1. 皮脂の過剰分泌(新生児ざ瘡・乳児脂漏性湿疹)

新生児期から生後2~3ヶ月頃の赤ちゃんは、ホルモンバランスの影響で一時的に皮脂の分泌が活発になります。
この過剰な皮脂が毛穴に詰まったり、皮膚のアクネ菌などの細菌が繁殖したりすることで、顔や頭に赤みを帯びたブツブツ(新生児ざ瘡)ができたり、黄色っぽいかさぶた(乳児脂漏性湿疹)が付着したりします。顔に湿疹ができやすいのが特徴です。

2. 皮膚の乾燥(乾燥性湿疹・アトピー性皮膚炎の初期)

生後3ヶ月頃から皮脂の分泌が落ち着いてくると、今度は皮膚が乾燥しやすくなります。赤ちゃんの皮膚は大人よりも薄く、水分保持能力が低いため、乾燥によって皮膚のバリア機能が低下し、外部からの刺激に敏感になって湿疹ができてしまうことがあります。カサカサして粉を吹いたような湿疹や、赤み、かゆみを伴う湿疹として現れます。

3. 外部からの刺激

汗、よだれ、ミルクの吐き戻し、衣類の摩擦、環境中のアレルゲン(食べ物、ハウスダストなど)、紫外線、石鹸の洗い残しなどが、未熟な赤ちゃんの皮膚にとって刺激となり、湿疹を引き起こすことがあります。特にミルクやよだれによる刺激が原因となることも少なくありません。

4. 食物アレルギー

お母さんが食べた物が母乳を介して赤ちゃんに移行し、湿疹が悪化したり治りにくくなったりすることもあります。食物アレルギーが疑われる場合は、血液検査をおこない適切な対応をしていくことが大切です。

5. 遺伝的要因

ご両親がアトピー性皮膚炎やアレルギー体質の場合、お子さんも同様の体質を受け継ぎ、湿疹ができやすい傾向にあることがあります。
これらの原因が単独で、または複合的に作用することで、乳児湿疹として赤ちゃんの肌に現れます。

乳児湿疹の症状

乳児湿疹の症状は、その原因によって様々です。

新生児ざ瘡
(新生児ニキビ)
生後2~3週間頃から、顔や頭に赤く小さなブツブツや膿を持ったニキビのような湿疹ができます。特に、おでこや頬など、顔に湿疹が集中して見られることが多いです。
乳児脂漏性湿疹 生後1~3ヶ月頃によく見られます。頭皮や眉毛、鼻の周りなどに、黄色っぽいフケやカサブタのようなものが付着し、皮膚が赤くなります。触るとベタベタしていることが多いです。
乾燥性湿疹 生後3ヶ月頃から多く見られます。皮膚がカサカサと乾燥し、粉を吹いたようになります。赤みを帯びたり、ひび割れたりすることもあり、かゆみを伴うことが多いです。頬や腕、足など、全身に見られることがあります。
アトピー性皮膚炎 乳児湿疹の症状が長引いたり、悪化を繰り返したりする場合に診断されることがあります。
強いかゆみを伴う赤みやブツブツが、全身の様々な部位に左右対称に現れるのが特徴です。乳幼児湿疹の約半数はアトピー性皮膚炎に移行すると言われています。
新生児期の肌トラブルはママにとって大きな心配事です。しかし、多くの乳児湿疹は一時的なもので、適切なケアで改善します。

乳児湿疹の治療

赤ちゃんの皮膚は未熟でバリア機能が弱いため、湿疹があるとその傷ついた皮膚からアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)が体内に侵入しやすくなります。体は侵入したアレルゲンを異物と認識し、アレルギー反応を起こす「IgE抗体」を作ってしまうことがあります。この状態が続くことで、将来的に食物アレルギーや喘息、鼻炎などのアレルギーを発症しやすくなると言われています。
乳児湿疹の治療は、将来のアレルギーを防ぐためにも非常に重要です。
乳児湿疹の治療は、湿疹の種類や重症度によって異なります。自己判断で市販薬を使用する前に、お早めに当院までご相談ください。
ご予約の際は予約ページの「黄色ボタン⇒非感染症外来」よりご予約をお取りください。

スキンケア

どのようなタイプの湿疹であっても、基本となるのは毎日の適切なスキンケアです。洗い方や保湿の仕方について、具体的なアドバイスを受けられます。

塗り薬(外用薬)
  • ステロイド外用薬
    炎症を抑えるために、ステロイドの塗り薬が処方されることがあります。ステロイドと聞くと不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、医師の指示通りに適切な種類と量、期間で使用すれば安全で非常に効果の高いお薬です。炎症を早期に鎮めることで、重症のアトピー性皮膚炎への移行を防ぐためにも重要です。
  • 保湿剤
    皮膚の乾燥を防ぎ、バリア機能を補うために、ワセリンやヘパリン類似物質などの保湿剤が処方されます。湿疹が改善した後も、再発予防のために継続して使用することが大切です。
  • 非ステロイド性抗炎症薬
    炎症が軽度の場合や、ステロイド外用薬が使えない部位などに処方されることがあります。
  • 抗真菌薬・抗菌薬
    乳児脂漏性湿疹で真菌(マラセチア菌など)の増殖が疑われる場合や、細菌感染を起こしている場合に処方されることがあります。

治療中は、医師の指示に従い、処方されたお薬を正しく使用することが非常に大切です。症状が改善しても自己判断で薬の使用を中止せず、医師に相談してください。定期的に受診し、肌の状態を診てもらいながら治療を進めることが、乳児湿疹を乗り越えるための鍵となります。

ご自宅で気をつけること

ご自宅での毎日のケアが、乳児湿疹の予防と改善には欠かせません。
以下の点に注意して、赤ちゃんのお肌を優しく守ってあげましょう。

1. 毎日の清潔なケア(洗浄)

赤ちゃんは汗をかきやすく、ミルクの吐き戻しやよだれなどで肌が汚れやすいです。毎日、お風呂で体をきれいに洗いましょう。
洗浄剤は、赤ちゃん用の低刺激性の石鹸やボディソープを選び、よく泡立てて、手で優しく洗ってあげてください。ゴシゴシ強くこすると肌への刺激になってしまうため絶対にNGです。よだれやミルクが付着しやすいので、食後など汚れが気になったら、濡らしたガーゼで優しく拭き取ってあげましょう。洗い残しがないように、シャワーで泡をしっかりと洗い流すことが重要です。耳の裏や首のしわの間なども忘れずに洗い流してください。

2. 十分な保湿

お風呂から上がったら、体が乾ききる前に、できるだけすぐに保湿剤を塗ってあげましょう。洗った後の肌は水分が蒸発しやすく、乾燥しやすい状態です。
保湿剤は、たっぷりと手に取り、優しくマッサージするように全身に塗ってあげてください。季節や肌の状態に合わせて、保湿剤の種類(ローション、ミルク、クリーム、オイルなど)を使い分けるのも良いでしょう。

3. 衣類や寝具の清潔

赤ちゃんの肌に直接触れる衣類や寝具は、こまめに洗濯し、清潔に保ちましょう。洗剤残りが刺激になることもあるので、すすぎは十分にしてください。肌触りの良い綿素材のものを選ぶと良いでしょう。

4. 室温・湿度の管理

部屋の温度は夏は26~28℃、冬は22~23℃程度、湿度は50~60%を目安に保ちましょう。乾燥しすぎると肌のバリア機能が低下し、暑すぎると汗をかいて湿疹が悪化する原因になります。

5. 爪を短く切る

赤ちゃんがかゆみで肌を引っ掻いてしまうと、湿疹が悪化したり、細菌感染を起こしたりする可能性があります。爪はこまめに短く切り、清潔に保ちましょう。

6. 刺激物の除去

汗をかいたらすぐに拭き取る、よだれが多い場合はこまめに拭いてあげる、など、肌への刺激となるものをできるだけ取り除いてあげましょう。外出時には、紫外線対策として帽子をかぶせる、日陰を選ぶなどの工夫も大切です。

7. 適切な受診のタイミング

ご自宅でのケアを続けても湿疹が改善しない、悪化する、かゆみが強くて機嫌が悪い、といった場合は、迷わずに当院を受診してください。赤ちゃんの肌トラブルは早期の適切な診断と治療が大切です。小児アレルギー専門医資格を有する院長が適切なケアをご提案させて頂きます。

乳児湿疹は、赤ちゃんの成長とともに自然と治まっていくこともありますが、適切なケアを怠ると長引いたり、悪化したりすることもあります。
お母さん一人で抱え込まず、気になることがあればいつでも宝塚市のやすぎファミリークリニックへお気軽にご相談ください。